刀剣商(刀剣買取店・販売店)【霜剣堂】を訪問!

刀剣・日本刀ファンなら、一度ならず耳にしたことがある刀剣商(刀剣買取店・販売店)の「霜剣堂」(そうけんどう)。東京に2店舗を構える刀剣・日本刀と武具の専門店です。歴史ある老舗ですが、実は刀剣・日本刀初心者の方も入りやすいお店で、もちろん観るだけでも大丈夫!「刀剣ショップ」と呼びたくなる、気さくな雰囲気も特色のひとつなのです。
今回は、そんな霜剣堂を訪ね、お店の方からたいへん興味深いお話を伺いました! 店舗の特徴や、選りすぐりの刀剣・日本刀と併せてご紹介します。

60余年の歴史を誇る老舗中の老舗

「霜剣堂」は鎌倉を発祥の地とし、創業60余年となる現在は、東京都渋谷区の「原宿店」と、東京都千代田区の「帝国ホテル店」の2店舗を展開。

いずれも老舗ならではの品格と、高い専門性を備える一方、それぞれに個性も際立っています。2店舗の特徴についてまとめてみました。

年2回の展示会では約200振が揃う原宿店

霜剣堂 原宿店

霜剣堂 原宿店

原宿・表参道近くに店舗を構える「霜剣堂 原宿店」。アクセス便利な街中にありながら、喧騒からは一歩離れた落ち着きのある佇まいを見せています。

店内には、常時60振ほどの刀剣・日本刀が展示販売されており、ゆったりと鑑賞できるのも魅力です。鎌倉時代の作品から現代刀まで多数が揃い、目利きをも唸らせる名刀から、初心者の方も購入しやすい1振まで枚挙に暇がありません。

場所柄からか、若い世代のお客さんも多いそうです。気軽に立ち寄って、お店の方と刀剣談義に花を咲かせてみてはいかがでしょう。

購入はできないけれど、家に刀剣・日本刀があるので売りたいという方も大歓迎。「ぜひ、原宿店へご連絡下さい」とのことです。

また、原宿店では年に2回、展示会も開催。その折には、200振を超える名刀が一堂に会すという、見逃し厳禁の機会となっています。来年の展示会の開催期間は、次の通りです。

  • 2020年(令和2年)1月9日(木)~15日(水)
  • 2020年(令和2年)5月1日(金)~7日(木)

霜剣堂 原宿店

帝国ホテル店は名門ホテルのアーケードに

霜剣堂 帝国ホテル店

霜剣堂 帝国ホテル店

日本を代表する名門ホテル「帝国ホテル 東京」の地下1階アーケードに、「霜剣堂 帝国ホテル店」があります。

名店揃いの帝国ホテルアーケードにふさわしいシックな店構えが印象的。規模では原宿店に及ばないものの、厳選した名刀ばかりの存在感は、原宿店にも引けは取りません。

訪れるお客さんは、宿泊の方はもちろん、外から足を運ぶ方や、外国の方も多いとのことで、刀剣・日本刀人気の広がりが感じられます。

霜剣堂 帝国ホテル店

霜剣堂イチ推しの名刀をご紹介!

霜剣堂が取り扱う刀剣・日本刀は、魅力にあふれた名刀がずらりと揃い、とてもすべてをご紹介することはできません。

そこで今回は、「第32回 大刀剣市 2019」に出品が予定されている名刀2振をピックアップ。どちらも派手さはないものの、通好みの名品となっています。

第32回 大刀剣市 2019
会期 2019年(令和元年)11月1日(金)~3日(日)
時間 10~18時(最終日は17時まで)
会場 東京美術倶楽部 東京都港区新橋6-19-15
入場料 2,100円
(カラーカタログ約180ページ・3日間入場券付)
お問合せ先 全国刀剣商業協同組合
電話 03-3205-0601
公式サイト https://www.zentosho.com/

刀 無銘 真長/特別重要刀剣


刀 無銘 真長

刀 無銘 真長

制作者の 「真長」(さねなが)は、鎌倉時代に備前長船(現在の 岡山県 瀬戸内市)で活躍した長船派の刀工です。長船派の始祖である「光忠」(みつただ)の子、または弟子と言われています。兄の「長光」(ながみつ)も著名な刀工です。

本刀は、細身で反りの優美な鎌倉時代後期の姿が目を引きます。地鉄(じがね)は小板目肌が精緻に詰み、乱れ映り立ち、刃文直刃に小沸(こにえ)盛んに付き冴える美しさは、兄・長光の作品を彷彿とさせる真長の傑作です。

刀 無銘 長船盛景/重要刀剣


刀 無銘 長船盛景

刀 無銘 長船盛景

本刀は、南北朝時代に備前長船(現在の岡山県瀬戸内市)を拠点とした刀工 「長船盛景」(おさふねもりかげ)の作品。

盛景は、山城国大宮(現在の京都府京都市中京区)から備前へ移住した「大宮派」とされてきましたが、大宮派の系譜には当てはまらないことが分かり、近年では、真長から「近景」(ちかかげ)、「義景」(よしかげ)、盛景とつながる長船派の傍系刀工と考えられています。

本刀の姿は健全で、鍔に近い刀身の元幅と鋒/切先(きっさき)に近い先幅の差があまりなく力強い体配です。地鉄は板目肌詰んで地沸(じにえ)強く地景も入り、刃文は出来の丁子(ちょうじ)に互の目(ぐのめ)が交じり、金筋砂流しがかかる変化に深い味わいがあります。

日本刀にまつわる不思議なエピソード

長い歴史を持つ霜剣堂ならではの、刀剣・日本刀にまつわるエピソードもお聞きしました。原宿店随一の名刀が不思議なパワーを発揮したお話です。

あるとき、長い間たいへんお世話になっているお得意様がお店を訪れたとのこと。この方は、刀剣界に多大なる貢献をした重鎮でもあります。

お得意様は高齢で、体調も優れない状態が続き、お店の方も心配していたそうです。来店したこの日も、両脇をお供の方に支えられていました。そして、「もう東京に来ることはできないので、最後に名刀が観たい」と要望。

お店の方は、「少しでも元気になって頂きたい!」との思いで、とっておきの名刀をご用意することに。名刀にじっと見入るお得意様。

そして、しばらく眺めたあと、「うん、こういう刀が好みだ。次はこの刀を買おう!」という力強い言葉が。それは、以前の元気な頃の声と変わらなかったのです。

さらにお店の方が驚いたのは、帰りは周りからの支えもなく、ひとりでしっかりと歩んでいたことでした。

現代では、鑑賞対象の美術品である刀剣・日本刀ですが、ただ美しいだけではなく、このような神秘の力も秘めていると、お店の方も感心しきり。名刀には計り知れない力が宿っているのですね。

霜剣堂からのメッセージ「心から歓迎します!」

神秘的な刀剣・日本刀にも出会える霜剣堂ですが、原宿店、帝国ホテル店、どちらも周辺の店舗とは異なる趣に、やや違和感を覚えるかもしれませんし、訪れるにはハードルが高いと感じるかもしれません。

しかし、ためらうことも、「知識がないと恥ずかしい」などと思う必要もないのです。「あれ? こんなところに、こんな店がある」と気付いたら、どんどんお店に入ってみましょう。遠慮はまったくいりません。

霜剣堂 原宿店店内

霜剣堂 原宿店店内

店内には、古くは平安時代末期から鎌倉時代、新しくは現代刀匠の作品まで、種類も個性も様々な刀剣・日本刀が勢揃いしています。「見方が分からない」、「みんな同じに見える」と思う方には、お店の方が理解しやすいように考えて、丁寧に説明してくれるので安心です。

また、「本物の日本刀[刀剣]を持ってみたい!」と言う方には、お店の方がしっかりレクチャーして持たせてくれるので、ぜひ体験を!

とりわけ原宿店では、原宿や日比谷という場所柄と、昨今の刀剣・日本刀ブームが相まって、若い世代の方の来店も増えています。お店の方から刀剣・日本刀の歴史や見方などについて説明を受けているうちに、刀剣・日本刀そのものに興味を持つようになる方も多いとのこと。

お店の方は、販売には直接結び付かなくても、愛刀家の裾野を広げることに貢献できれば嬉しいとお話し下さいました。

「純粋に日本刀[刀剣]を愛する方、これから日本刀[刀剣]を好きになろうとする方を、心から歓迎します!」と霜剣堂から熱いメッセージが!

刀剣・日本刀初心者の方も、まずは気軽にお店を覗いてみませんか?

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