78_住吉大社(サムネ)

「大阪」と言えば、たこ焼き、関西弁、阪神タイガースなど、あらゆる名物やイメージが思い浮かびますよね。また、それだけではなく、近年は特に「御朱印」や「パワースポット」などの検索ワードで、歴女から注目を集める観光スポットと言えば「神社」です。

初詣をはじめとして、学生時代には合格祈願のために、また大人になれば厄年のお祓いなどで誰しも一度は訪れる神社ですが、大阪には独特の方法で祈願ができる神社や、珍しいご利益を得られる神社が多くあることをご存知でしょうか?今回は、御朱印や授与品などと共に、大阪に来たらぜひ行きたいおすすめの神社をご紹介します!

住吉大社(大阪市住吉区)

住吉大社は住吉神社の総本社!

78_住吉大社 第一本宮

住吉大社

大阪市住吉区にある「住吉大社」は、全国に2,300社以上存在する住吉神社の総本社

境内にある建造物や宝物の多くが、国宝重要文化財、登録有形文化財に指定されている歴史ある神社です。

「すみよっさん」と呼ばれ親しまれる住吉大社の祭神は、第14代天皇「仲哀天皇」(ちゅうあいてんのう)の皇后「神功皇后」(じんぐうこうごう)、及び「住吉三神/住吉大神」(すみよしさんじん/すみよしのおおかみ)と呼ばれる3柱の神様。

住吉三神は海の神様の総称で、「底筒之男命」(そこつつのおみこと)、「中筒之男命」(なかつつのおみこと)、「表筒之男命」(うわつつのおみこと)の3柱を示しており、住吉大社の境内では、神功皇后と併せて4つの本宮(本殿)でそれぞれ祀られています。

本宮は、1810年(文化7年)に造営。「住吉造」(すみよしづくり)と呼ばれる神社建築至上最古の様式の造りで、4つの本宮はすべて国宝に指定されています。

航海安全と和歌上達のご利益を得られる!

住吉三神は、日本神話に登場する「伊邪那岐命」(いざなぎのみこと)が、「禊祓」(みそぎはらえ:神道における心身を清める行為)を行なっている最中に海から現れました。

そして、奈良時代から現代まで「航海安全」の神様として、運送船業や漁業の関係者から広く信仰を集めています。

また、住吉大社は「万葉集」や「古今和歌集」などの歌に多く詠まれていることから、境内には奉納された歌碑や句碑が数多く現存。歌道を志す人びとの間では、「和歌上達のご利益」を得られる神社としても有名です。

なお、住吉三神はこの他にも、「農耕・産業の神」、「弓の神」、「相撲の神」として、広く信仰を集めています。

願望成就の石を拾ってお守りにできる五所御前

「五所御前」(ごしょごぜん)は、第1本宮の南側にある、鳥居と玉垣(たまがき:神社や皇居の周囲を囲む垣のこと)に囲まれたご神木のこと。

この場所は、「祭神が降臨する場所」と言われており、住吉大社の中で最も神聖なパワースポットとして、多くの参拝者が訪れます。

78_住吉大社 五大力石

五所御前の五大力石

五所御前に訪れる参拝者の目当ては、「五」、「大」、「力」のそれぞれが書かれた砂利です。

3つの砂利をすべて拾って社務所へ行き、「五大力石(ごだいりきいし)お守り」の袋に願い事をしながら入れて、それを肌身離さず持っていると願い事が叶うと言われており、五所御前の鳥居の前には、願いを叶えられた参拝者が所持していたお守り袋が数多く吊り下げられています。

もし願いが叶った場合は、お返しとして近所で拾った小石に五、大、力と書いて、五所御前で拾った石と共に「倍にして返す」という慣わしがあるため、成就した際には再び住吉大社を訪れることを忘れずに!

住吉大社の御朱印帳とうさぎの関係

住吉大社の御朱印帳は、「反橋/太鼓橋」(そりはし/たいこばし)という橋とうさぎが描かれた柄と、本社の屋根部分と共に反橋/太鼓橋が描かれた柄の2種類があります。

なお、御朱印帳にうさぎがあしらわれているのは、住吉大社の鎮座伝承日(神功皇后摂政11年辛卯[かのとう]年卯月上卯日)に「卯」が入っているためです。

卯とはうさぎのことで、「神様の使い」と言われており、第4本宮前には「撫でうさぎ」と呼ばれるうさぎの石像の他、手水舎の水口や、うさぎのおみくじ、うさぎのお守りなど、境内の各所でうさぎを見かけます。

住吉大社の御朱印は全部で11種類!

住吉大社には摂社が多くあるため、御朱印も11種類ありますが、すべてを1回の参拝で頂ける訳ではありません。いつ来ても頂けるのは、「住吉大社」、「神光照海」(しんこうしょうかい)、「楠珺社」(なんくんしゃ)の3種。

「初辰まいり」(はったつまいり)という、月の最初に来る辰の日に授与される御朱印は、「種貸社」(たねかししゃ)、「浅澤社」(あさざわしゃ)、「大歳社」(おおとししゃ)の3種。

年に一度の「例祭日」にだけ頂ける御朱印が、「若宮八幡社」:1月12日、「侍者社」(おもとしゃ):3月5日、「大海神社」(たいかいじんじゃ):10月13日、「船玉神社」(ふなたまじんじゃ):10月21日の4種類。

なお、種貸社:4月9日、浅澤社:5月17日、大歳社:10月9日の御朱印も、それぞれ例祭日に授与できます。

また、毎年1月7日に行なわれる「白馬神事」(あおうましんじ)の日には、限定の御朱印と、「竹駒守」(たけこままもり)という限定のお守りもあります!

すべての御朱印を頂くために何度でも訪れて、ぜひ全御朱印コンプリートを目指して下さいね!

住吉大社のユニークなお守り

住吉大社のお守りは、健康、厄除け、防災、交通安全など、一般的な物の他、祭神である海の神様住吉大神にちなんだ水難除守やルアー型釣人守、色とりどりのガラス玉が数珠状に連なる七彩守(しちさいまもり)、水晶で干支をあしらった十二支干支水晶守、ラインストーンが散りばめられたラインストーン招福猫根付守等々、ユニークなお守りが多種多様。

見た目も可愛らしい物ばかりなので、授与所で立ち止まって悩む参拝者も少なくありません。

姫嶋神社(大阪市西淀川区)

やり直しをさせてくれる!?類を見ない姫嶋神社

78_姫嶋神社

姫嶋神社

大阪市西淀川区の「姫嶋神社」(ひめじまじんじゃ)は、まるで翼を広げたような独特の鳥居が印象的な、全国でも珍しい「決断を下し、行動を起こす。やりなおし神社」を謳う神社。

主祭神の「阿迦留姫命」(あかるひめのみこと)は、古事記に登場する「決断と行動」の神様で、夫「天之日矛」(あめのひぼこ)の勝手な振る舞いに耐えかねて逃げ出したのち、大阪市西淀川区姫島に行き着きます。

姫島で女性達に機織りや裁縫、楽器の演奏の仕方を教え、病に苦しむ人びとを治療するなど、阿迦留姫命が新たな地で「再出発」したことから、転じて「やり直し」の神様として、古くから信仰されてきました。

また、阿迦留姫命は美しい女神としても有名。そのため、「女性の開運招福」や「美人祈願」などのご利益が得られるとして、全国から「がんばる女性」が多く参拝します。

姫嶋神社では他にも、航海安全、商売繁盛、学業向上の神様として知られる住吉大神や、安産、子授け、子育て、教育、武芸上達の神様として信仰される神功皇后を祀っているため、旅好きで勤勉な歴女にぜひ訪れて貰いたい神社です!

日本のはじまりを示すはじまりの碑とご神木・再出発の木

78_姫嶋神社 はじまりの碑

はじまりの碑

境内にある「はじまりの碑」は、初代天皇「神武天皇」遥排所(ようはいじょ:神仏を拝むために設けられた場所)にある、再出発を祈願するための祈願所、及び「遥拝石」(ようはいせき:遥拝所に置かれる碑のことで通常は太陽を意味する穴が空いている)のこと。

周囲には、帆立(ほたて)の貝殻を利用した絵馬「帆立絵馬」が、まるで塔のように4つそびえ立っています。その中央にあるのが、はじまりの碑。祈願手順は以下の通り!

まず、帆立絵馬に祈願したいことを書いて、次に「断ち玉」と呼ばれる手のひら大の赤い玉に「願いを叶えるために断ち切ること」を念じます。そして、断ち玉を塔の穴に通過するように投げますが、このとき1発で上手に入らないことがほとんど。

そのため、穴に入るまで何度でも投げ直します。うまく通り抜けたら、帆立絵馬を奉納して祈願は終了。投げた断ち玉は拾わずに、地面に安置しておいて下さいね。願いを叶えるために、断ち玉に念じたことをしっかり断ち切って、成就のために再出発しましょう!

姫嶋神社境内にあるご神木は、樹齢900年の大楠(おおくすのき)ですが、現存のご神木は大穴が空いて、枯れてしまっています。

実は、第二次世界大戦時の大阪大空襲で、ご神木も拝殿もすべて焼けてしまったのが原因。そして、姫嶋神社はご祭神の阿迦留姫命のように、何もない状態で再出発したことから「やりなおし神社」と称されるようになったのです。

なお、ご神木はこの出来事にちなんで「再出発の木」と呼ばれるようになりました。

ポップな色使いの御朱印帳と御朱印、可愛いお守り!

姫嶋神社の御朱印帳は、女性が思わず欲しくなるカラフルな柄の他、赤色の地に鳥居が描かれた物や、祭神・阿迦留姫命が描かれた物など、3種類あります。

御朱印は季節によって変わりますが、基本的にポップな彩りでとても可愛らしい物ばかり!春は桜色が愛らしく、夏は涼しげな青や緑、秋は暖色系の落ち着いた色合いの紅葉やススキ、十五夜にちなんで兎の柄が可愛らしい!冬は年明けに合わせて「福」の字や「おかめ」の押印を配し、1月1日限定の御朱印は、1年の中で1番ド派手な配色になります。

また、墨が移らないようにと使用される「挟み紙」は、通常であれば白い和紙ですが、姫嶋神社の挟み紙は数種類あり、いずれも御朱印に負けないほど美しいのです!

お守りは、健康祈願、学業成就の他、子授け守りや安産お守り、長寿お守りなど数種類。いずれも優しい色合いで、可愛らしいお守りばかりです。

本気で再出発するなら、やりなおし祈祷がおすすめ

姫嶋神社では、毎月1日に「やり直しをしたい」、「新しいことに挑戦したい」と言う、本気の再出発を願う方のための「やりなおし祈祷」を実施。

ご祈祷は、事前にメールや電話で予約をする必要がありますが、「新しい自分になるために!」と意気込む方の背中を後押ししてくれます。

新たなことに挑戦している、挑戦したい、という方はぜひこの特別祈祷を!

少彦名神社(大阪市中央区)

医薬業界から崇敬される薬の神様を祀る神社

78_少彦名神社

少彦名神社

大阪市中央区の「少彦名神社」(すくなひこなじんじゃ)は、薬の町として知られる道修町(どしょうまち)にある「日本医薬総鎮守」の神社。

祭神は、日本医薬の祖神「少彦名命」(すくなひこなのみこと)と、中国医薬の祖神「神農炎帝」(しんのうえんてい)。

少彦名命は、日本神話に登場する神様です。医薬の他に「常世」(とこよ:神道などにおける、海の世界にある[あの世]または[理想郷]のこと)、「温泉」、「穀物」、「国造り」、「酒造」など、様々な神徳を司っています。

神農炎帝は、古代中国の「神農本草経」(しんのうほんぞうきょう/しんのうほんぞうけい)という書物に名を残す、医薬と農業を司る神様。道具作りから土地の耕し方まで、農耕の仕方を人びとに伝えたと言われており、百草(様々な草)を舐めて薬効や毒性の有無を確かめていました。

神農の体は、胴体の部分が透明で内臓が透けており、もしも毒を食べると内臓が黒くなって、毒がどのように体を巡るか確認できたと言います。

しかし、多くの毒を食べ過ぎた末に毒素が体内に溜まり、その後亡くなってしまいました。なお、神農は露天商や大道芸人達からも守護神として信仰を集めていますが、これは神農が生きていた時代から物々交換などの交易が始まったことに由来しています。

少彦名神社は、それぞれの神様にあやかって医療関係者や商売人から広く信仰を集める一方で、近年ではペットブームの影響により、ペットの病気平癒や健康祈願をする参拝者も増加。

毎年1月11日には「ペットの初詣」(健康成就祈願祭)を開催しており、人にも動物にも優しい神社として全国的にも有名です。

薬の資料館と境内

少彦名神社は、ビルとビルの間に参道があるため、はじめて訪れるときは少し迷うかもしれません。

参道の入口には、のぼり旗と注連柱(しめばしら:2本の柱の間に注連縄[しめなわ]を張った設備)があるので、それを目印にすると良いでしょう。

参道に向かって左手側のビルは「薬の資料館」。道修町に縁がある製薬会社の看板や、実際に販売されていた薬、江戸時代の医学書など、薬に関する資料が多く展示されているため、医療業界の道を志す方はぜひ立ち寄ってみて下さい。

参道に沿うように置いてあるショーケースの中には、祭神に守られた著名な製薬会社の家庭薬がズラリと並び、その先に鳥居があります。

鳥居の少し先には、樹齢180年のご神木の楠があり、その根元には小さな鳥居と賽銭箱。これは、少彦名命が「一寸法師」のモデルとも言われているため、その体躯に合わせて設置された鳥居と推測されます。

社殿は、拝殿、幣殿、本殿で構成されており、いずれも登録有形文化財です。

神農祭と虎の関係

毎年11月22日と11月23日に行なわれる「神農祭」(しんのうさい)は、大阪市無形文化財(民族行事)に指定されているお祭り。

大阪のお祭りは、「今宮戎神社」(いまみやえびすじんじゃ:通称[えべっさん])の「十日戎」(とおかえびす)からはじまり、「神農祭」で終わるため、別名「止めまつり/とめの祭り」とも呼ばれます。

お祭りの期間中、道修町周辺は祭礼の提灯が掲げられ、五葉笹に黄色い虎の張り子「神虎」(しんこ)を吊り下げたお守り「神農さんの神虎」や、リース型の神虎守りなど、お祭り限定の授与品も多く、神虎のお守りは特に人気です。

78_神農祭

神農祭の虎の飾り

少彦名神社と虎の関係は、江戸時代にまで遡ります。1822年(文政5年)、大阪で「コレラ」が流行しました。コレラは、発病から3日でコロリと亡くなることから別名「3日コロリ」とも言われる恐ろしい病で、「虎狼痢/虎狼狸」という当て字で書かれます。

特効薬がない時代でしたが、道修町では薬種仲間によって虎の頭骨などを配合した丸薬(球状の錠剤)「虎頭殺鬼雄黄圓」(ことうさっきおうえん)を開発。少彦名神社で祈祷した丸薬と共に、張り子の虎を罹患者に授けたことから、張り子の虎がお守りとして定着するようになりました。

なお、なぜ虎かと言うと、病名「虎狼痢」と丸薬・虎頭殺鬼雄黄圓のどちらにも虎という字があるからと言われています。

少彦名神社の御朱印と授与品

少彦名神社の御朱印は多種多様で、鳳凰や拝殿の押印は色鮮やか!

神職がいる場合に頂ける直書きの物の他、宮司夫婦がひとつひとつ手彫りしている物、神農祭限定御朱印、境内の清掃活動に参加すると頂ける特別な奉仕御朱印「内清浄外清浄」、雨の日限定の宮司夫婦手彫りの御朱印などが頂けます。

2019年(令和元年)の天皇陛下御即位記念には、色鮮やかな限定御朱印の他に、御朱印帳も輪島塗の特別な物が用意されました!

また、2019年10月に関東地方に大きな被害をもたらした台風19号の「台風被害復興支援御朱印」など、時事に合わせて特別な御朱印が用意されることが多いため、何度でも訪れたくなります!

少彦名神社のお守りにも神虎があしらわれており、病気平癒の他、快眠や心身健康など、健康に関するお守りが豊富。天然石にくきゅう守は、ペットと飼い主のためのお守りで「肉きゅう」の形をした可愛いお守り。

また、ペットの首輪等に装着できるタイプのペットお守りも!さらに、天然石で作られた腕輪やネックレスタイプのお守りが多数あるのも魅力です。

お洒落をしながら健康祈願がしたい歴女は、ぜひゲットしてみて下さいね!

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