92_大阪の博物館・美術館

観光庁の調査データに基づいて作成された都道府県別ランキングによると、大阪は、2018年(平成30年)には第1位の東京に次いで訪日外国人の数が多い観光地に選ばれています。国内外を問わず大阪に訪れる観光客の目的は、グルメやショッピングなど、人によって様々。そのひとつとしてオススメしたいのが、大阪の博物館や美術館巡りです。かつて「太閤はん(=豊臣秀吉)のお膝元」であった大阪には、その歴史や文化などに触れられる博物館や美術館が多くあるのです。その中から3施設を厳選してご紹介します。

大阪の歴史を学ぶ「大阪歴史博物館」

92_大阪歴史博物館
大阪歴史博物館

せっかく大阪に来たからには、大阪の歴史や文化など、大阪について丸ごと知りたい!という方にオススメしたいのが「大阪城」のすぐ近くに位置する「大阪歴史博物館」(大阪府大阪市)。

地上13階と地下3階、全16階もある大規模な建物のうち、10階から7階において、時代別の常設展示が行なわれています。10階が「古代」で、下の階へ行くごとに時代を遡り、7階が「近代・現代」という構成になっているので、博物館のエントランスに入ったら、まずは10階までエレベーターで上がりましょう。

そこで原寸大に復元されているのは、奈良時代前期にあたる726年(神亀3年)、45代天皇「聖武天皇」(しょうむてんのう)が一時的な皇居として造らせ、「平城京」(へいじょうきょう)の副都に定めた後期「難波宮」(なにわのみや)の「大極殿」(だいごくでん/だいぎょくでん)。

大極殿とは、天皇が政務を執られたり、即位などの国家や朝廷の大礼を行なったりした正殿です。そこには、直径70cmにも及ぶ朱塗りの円柱がいくつも建ち並び、整列した官人の人形達が出迎えてくれます。

この人形や大スクリーンでの映像などにより、当時の宮廷儀礼を大胆に再現。さらには、立体パズルを組み立てて大極殿の土台を作ってみたり、官人の服装を着用してみたりと、展示を観るだけでなく、体験して学習することも可能。

実際に自分の手で触れて学ぶことは「ハンズオン」と呼ばれ、これは、大阪歴史博物館の常設展示における特色のひとつです。

この他にも、「近世・中世」のフロアである9階の江戸時代の両替商を体験するコーナーや、近代・現代の7階の明治時代のボードゲーム「大阪名所双六」(おおさかめいしょすごろく)で遊ぶコーナーなど、子どもから大人まで楽しめるハンズオン展示が盛りだくさん。開催日や時間などはそれぞれの展示によって異なりますので、お出かけ前に公式ホームページなどで日程をチェックしましょう。

1,000年の時を超える大阪を体感可能な大阪歴史博物館。大阪の歴史を語るには欠かせない「大阪城天守閣」を同館の常設展示と合わせて見学できるセット券も販売していますので、歴史好き、そしてお城好きの方は、同館と共に訪れてみてはいかがでしょうか。

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大阪の文化に触れる「上方浮世絵館」

92_道頓堀にある上方浮世絵館付近の風景
上方浮世絵館付近の風景

大阪随一の繁華街・道頓堀(どうとんぼり)にある
「上方浮世絵館」(かみがたうきよえかん)は、世界で唯一の「上方浮世絵」専門の美術館。

単に「浮世絵」と言う場合、主に江戸の浮世絵師が手がけた作品を指しますが、実は大阪や京都を始めとする「上方」の地でも、江戸時代後期頃から浮世絵版画が出版されていました。

上方浮世絵は「上方絵」とも呼ばれ、その大部分がいわゆる「役者絵」。役者絵は、歌舞伎役者の姿や舞台そのもの、そして舞台で用いられた大道具や小道具、衣装などを多彩に描いた浮世絵の様式のひとつ。

江戸時代の道頓堀は、歌舞伎や人形浄瑠璃などを上演する芝居小屋が立ち並んでいた、ブロードウェイのようなエンターテインメントの街でした。そのため、上方絵を手がけていた浮世絵師達は、その舞台に出演していた役者や演目などを浮世絵の画題として取り上げていたのです。

つまり役者絵とは、人気者が描かれた今で言うブロマイド。巷の人々は、役者絵に用いられている衣装の色使いを参考にして、自身のファッションなどに反映させていました。

また、江戸の浮世絵の画風が誇張や強調、さらには装飾的なところに特徴があるのに対し、上方浮世絵は、画題をありのままに捉えて描写することが多く、写実的であることが最大の特徴。そのため上方浮世絵は、当時の流行や暮らしぶりといった風俗や文化などを窺い知ることができる資料とも言えるのです。

上方浮世絵館では、大坂の地に旅へ訪れた「葛飾北斎」(かつしかほくさい)に師事した「春好斎北洲」(しゅんこうさいほくしゅう)など、江戸時代後半にあたる文化(1804~1818年)、及び文政(1818~1830年)年間に制作された上方浮世絵を多数所蔵。

その中から常時30点ほどの浮世絵が展示されており、企画展示では約3ヵ月ごとにテーマを設けて入れ替えるため、繰り返し訪れても楽しめます。

上方浮世絵館の展示スペースは、作品の色あせを防ぐために照明が暗めになっていますが、受付にて100円でLED懐中電灯を借りることが可能。返却時には、この100円は戻ってきます。

そして、上方浮世絵館に訪れたらぜひ体験して頂きたいのが、4階の和室で行なわれている浮世絵制作の体験。浮世絵版画を作る工程は、「絵師」(えし)、「版元」(はんもと)、「彫師」(ほりし)、そして「摺師」(すりし)によって分業化されています。

その中でも、こちらの制作体験では、同館オリジナルのハガキサイズの版木を用いて、浮世絵の出来映えを左右すると言っても過言ではない「摺り」(すり)の体験が可能です。

この制作体験では、初めての方向けに3色摺りを行なう「初級コース」、浮世絵の制作工程において、彫師がいちばんはじめに彫を入れる「主版」(おもはん)を用いて4色摺りを行なう「中級コース」、さらには2度摺りやグラデーションなど、より高度な技術に挑戦できる「上級コース」という3種類から、ご自身のレベルにあったコースを選択できます。

そのため、腕に覚えがある人は何度も通って全コースを制覇し、浮世絵の摺りの工程を極めてみるのも楽しいかもしれません。

江戸時代を代表する浮世絵師「葛飾北斎」の生涯や作品をご紹介します。
刀剣ワールド/浮世絵
刀剣ワールド/浮世絵では、浮世絵の歴史や有名な浮世絵師など、浮世絵に関する情報をご紹介します。

大阪のモノづくりを体験する
「安藤百福発明記念館 大阪池田」

92_安藤百福発明記念館 大阪池田
カップヌードルミュージアム

大阪の魅力は数多くあり、そのひとつとして挙げられるのは、大阪が「モノづくりの街」であると言うこと。特に東大阪市エリアでは製造業が盛んであることから、そのモノづくりにおける技術が国内外から高い評価を受けているのです。

一般の人が製造業を体験するのはなかなか難しいですが、大阪府池田市には、モノづくりのひとつとも言える発明「インスタントラーメン」を作る体験が可能な博物館「安藤百福発明記念館 大阪池田」(あんどうももふくはつめいきねんかん おおさかいけだ)があります。

安藤百福発明記念館の愛称は、「カップヌードルミュージアム」。このことからも分かる通り、「安藤百福」は「日清食品」の創業者であり、世界で初めてのインスタントラーメンである「チキンラーメン」や「カップヌードル」を発明した人物です。

2018年(平成30年)度後期には、安藤百福をモデルにしたNHKの朝ドラが放送されていたので、その名前だけでも聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

同館では、安藤百福がインスタントラーメンを発明した逸話やその後の歴史、世界各国で消費されているインスタントラーメンのパッケージを並べた展示などがあり、その中でも好評を博しているのが、小麦粉をこねるところからチキンラーメンの手作り体験ができる「チキンラーメンファクトリー」と、自分でデザインした図柄を描いたカップに好きなスープと具材を選んでカップヌードルを作る「マイカップヌードルファクトリー」

なかでも、事前予約が必要なチキンラーメンファクトリーは、平日でも残席がほとんどないほどの人気。同館を訪れて安藤百福とインスタントラーメンの歴史に触れ、手作り体験に参加すれば、今まで誰も思い付いたことのない「世紀の大発明」のきっかけになるかもしれません。

「カップヌードルミュージアム」の施設情報や口コミ、投稿写真、投稿動画をご紹介します。
「池田市」の施設情報や口コミ、投稿写真、投稿動画をご紹介します。
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