日本刀を使って楽しむ
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「日本刀は武士の魂」とは良く言ったもので、おもちゃの日本刀を手にした瞬間にチャンバラごっこをしたくなる衝動にかられる方は、少なくないはずです。子どもの頃、棒状の物を手にしたら日本刀に見立てて遊んでいたことを思い出しませんか。さすがに大人になったらできないよ…などと言う方もいますが、実は大人でも日本刀を使って楽しむことが可能です。今回は、日本刀(玩具などを含む)を使って楽しむ方法をご紹介します。
男の子の憧れ!?

観光地などのお土産屋さんにある「定番」のひとつに、木刀や日本刀の形をした木製の玩具があります。
刀身や「鍔」(つば)などが木で作られている簡易的な物で、「鞘」(さや)や「柄」(つか)などに観光地の名が入っている玩具を目にしたことのある方も多いことでしょう。
比較的手頃な価格であるため、子どもがお小遣いで購入することが可能で、修学旅行先などで購入した子どもが、こうした日本刀(玩具)を目を輝かせて大事そうに持っている姿を良く見かけます。
手に入れたあとにすることは、もちろん「チャンバラ遊び」。時代劇の中の主人公や、戦モノの主人公などになりきって、買ったばかりのおもちゃの日本刀を振り回して遊んでいたことを思い出します。ピストルやナイフなど、戦いにおいて用いる武器は数あれど、日本刀で切り合う魅力にはかないません。
男の子にとっての日本刀は、おもちゃであっても、それほど特別な存在。誰もが1度は手にして戦ってみたい武器なのです。
時代劇の立ち回り
子ども達がチャンバラ遊びの「お手本」としてイメージするのが、時代劇の立ち回りです。流れるような刀さばきや、華麗な身のこなし…。テレビや映画などの画面の中で、日本刀を持った者同士が戦う様子は、殺伐としたシーンでありながら何よりも絵になります。
このように武士同士が日本刀で切り合うシーンを見て、「自分もやってみたい」と思った方も少なくはないでしょう。
時代劇などの格闘シーンにおける演技は「殺陣」(たて)と呼ばれています。動き方などを細かく決めて劇中で行われるため、基本的には演技に属していますが、日本刀などの武器を持っていることから、その所作や立ち振る舞いなどに武道の要素が含まれていると言えます。
そこが一般的なアクションシーンとの大きな違い。すなわち、殺陣には日本の精神文化である「武士道」が根付いているのです。
こうした殺陣は、演劇関係者だけではなく、一般の人々にも広がりを見せていると言われています。
殺陣教室はもちろんですが、流派によっては居合道の道場でも習うことが可能。日本刀を使ったアクションに興味がある方は、日本発祥と言われている殺陣に挑戦されることをおすすめします。
老若男女を問わず人気の武道
居合道
現在、日本刀を使用する武道として、世界中で親しまれているのが
「居合道」(いあいどう)です。
居合道は、日本刀を鞘から抜いて斬り付け、血振り(ちぶり)をして鞘に収めるまでの一連の所作を美しく行うために修練を積む現代武道。身体的な接触などを伴わないため、男性と女性の区別なく同じように楽しむことができると言われています。そのため、男女比率は同等もしくは女性の方が高い流派も。
そして、この居合道に必要な武具と言えば「居合刀」です。本物の日本刀との違いは、刃が付いていないこと。そのため、居合刀としての使用に耐えられる強度を持ち合わせている場合には、名刀を模した「模造刀」など、お気に入りの1振を用いることも可能です。
こうした模造刀を携えて居合道を実践すれば、古(いにしえ)の剣豪気分を味わえること間違いなし。居合道は、誰もが気軽に始めることができる武道としても高い人気を誇っています。
抜刀道

本物の日本刀を持った場合、実際に物を切ってみたいと思うもの。そんな方におススメなのが「抜刀道」(ばっとうどう)という現代武道です。
抜刀道は、戦後に産声を上げたと言われている新しい武道ですが、その最大の特徴は、日本刀で巻藁(まきわら)などの物体を切る「試し切り」を行うこと。
日本刀を一閃したあとに残る、巻藁などがスパッと一直線に切れている様子は「世界一切れ味を誇る刃物」とも言われている日本刀の神髄を感じさせずにはいられません。
居合道と同様に抜刀道も、筋力よりも技術が重視されているため、年齢・性別を問わず楽しむことができます。最も重視されるのが巻藁などの対象物に対する刃の角度。この刃筋が適切でない場合、どれだけ力があっても対象物がスッパリと切れることはないのです。
力任せに対象物を切った場合、刀身がゆがんでしまったり、傷付いてしまったりするなど、日本刀がダメージを負うことも。逆に正しい刃筋で切った場合には、それほど力を入れることなくスパッと切ることができるのです。
スポーツチャンバラ
子どものころに親しんだチャンバラ遊び。これをスポーツとして確立させたのが「スポーツチャンバラ」です。
やわらかい素材で制作された剣状の「エアーソフト剣」という用具を用いて行うスポーツチャンバラは、1対1で行う「対戦」や同人数ではない場合の「乱戦」はもちろん、集団同士で戦う「合戦」など、様々な形式での戦い方が用意されています。
スポーツチャンバラの特長は「公平、安全、自由の確保」。この理念は力や体格に差がある場合には、武器の長さなどにハンディキャップを設けることで実現されています。
コメント
コメント一覧 (27)
小さい時にこれで喧嘩になったもの良い思い出w
うちの子にはまだ早いけど、、、
TVでやっているところを見ましたが楽しそうですね。
いつかやってみたいです!
つか、抜刀道の挿絵怖すぎでしょ。
あんな向き合ってやるもんなの?
男の子は憧れますよね。
私もカッコよく刀を扱ってみたいw
最近配信サイトで昔の時代劇見てたら今に比べると当たらないように間合いが広めで力もめちゃ抜いてる感じで、本当に芝居って感じ。
今は割と本気でやってる迫力がある。
やってみたいなぁ。
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