歴女が歩く岩国城下町!魅力満載の柏原美術館 - 刀剣ワールド
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山口県岩国市にある岩国城の麓、ロープウェイ乗り場のすぐ隣に柏原美術館(旧:岩国美術館)があります。刀剣や甲冑などの古武具を中心に展示しており、刀剣ファンや歴女は必見です。他にも、武家の生活を彩った芸術品なども展示してあり、歴女や戦国時代ファンにはたまらない美術館となっています。
また周辺の岩国城下町にも、歴女が楽しむことができるスポットがたくさんありますので、ランチスポットや周辺の歴史名所をそれぞれご紹介しましょう。
柏原美術館とは?
柏原美術館の魅力
柏原美術館の最大の魅力は、「武家」に焦点をあてているということです。
四季折々でテーマを変えて展示されている武家の生活を彩っていた芸術作品や、様々な文化を紹介している展示はどれも興味深い物ばかり。
特に常設展示の中では、「生死の文化」として展示している甲冑などの武具類が必見です。実際に使用されていた武具類を武士の生き様と共に紹介することで、武士の精神性も感じることができるので、歴女必見の施設となっています。
柏原美術館の見どころをご紹介!
武家に焦点をあてて展示している柏原美術館は、刀剣が多く展示されていますが、その中でも特にチェックしておくべき見どころを歴女の方に向けて3つご紹介しましょう。
力強い金筋の短刀 清麿
一般的に刀剣と言うと、太刀や打刀などといった長い刀をイメージされる方が多いのではないでしょうか。しかし刀剣ファンであればそういった長い刀とは、また違った魅力を持っている短刀のこともチェックしておきたいところでもあります。
柏原美術館で展示されている「清麿」は、江戸時代に作刀された短刀で、1975年(昭和50年)に、国の重要刀剣に指定されました。
不規則性を持った刃文が特徴的で、均一性がないからこその美しさを放っています。短刀でありながら身幅が少し広めということもあり、どっしりとした印象を受けるのも特徴のひとつ。
柏原美術館に所蔵されているこの短刀は、清麿作の中でも名品という評価を受けています。作刀技術において天才と謳われ、「四谷正宗」と称されるほどの腕を持っていた清麿らしさが良く表れているこの作。
その地刃の明るさからは、引き込まれるような力強さを感じとることができるでしょう。刀剣ファンであれば、一度は観ておきたい短刀の名品です。
名刀 虎徹の美しさ
芸術性の高い割蛤張懸兜
柏原美術館にある「割蛤張懸兜」(わりはまぐりはりかけかぶと)は、安土桃山時代に作られた兜で、変わった形の武具としてメディアにも取り上げられたこともあります。
ハマグリの貝殻を左右にあしらった形のこの兜は、口を開くことが難しいハマグリにあやかって「口を割らない」という意味が込められているのだそうです。さらに、口のかたいハマグリを敵になぞらえて、「難攻不落の城であっても割り進んでみせる」という意味もあるとも言われています。
武将としての存在感を演出しつつ、信条を武具に込めるという武士の矜持を感じられるでしょう。
このハマグリの貝殻の内側部分は金箔押しの細工が施されており、黒と金という配色のコントラストや、ハマグリの曲線美が芸術性を醸し出しています。一見すると特異な形状ですが、観るほどにそのシンプルながらも高い芸術性が感じられる兜です。
旧来の戦法を変えた火縄銃

1543年(天文12年)に、種子島に漂着したポルトガル人から2丁買い取ったことから日本に広まった火縄銃は、当時の戦いにおいて戦況を一気に変えることのできる画期的な武具でした。
名乗り出て一騎打ちを行うなどといった旧来の戦法を一変させ、新たな戦い方を生み出した武具でもあります。
そんな日本全国に広まった火縄銃は、広まるにつれて改良が施され、年代によって様式が少しずつ異なっているのが特徴。柏原美術館では戦国時代に作られた火縄銃を各種展示しており、火縄銃の変遷を辿ることができます。
戦国時代の戦を一変させた歴史を語るうえで不可欠な存在であり、外来の文化を取り入れて、さらに改良をするといった日本人特有の技術力の高さをうかがい知ることのできる火縄銃は、歴女の方にはたまらない武具。細かい部分の違いに注目しながら、戦国時代に思いを馳せて鑑賞してみると良いでしょう。
火縄銃の伝来や構造、他の鉄砲との違いなどをご紹介します。

刀剣以外に甲冑なども豊富に展示
柏原美術館は、日本でも数少ない古武具を中心に展示している美術館です。刀剣以外に甲冑などの武具類も数多く展示しています。
戦国時代から幕末までの武士達が所有していた武具類が中心ですが、なかには鎌倉時代の甲冑など、戦国時代よりも前の時代の物もあります。
甲冑の他にも、馬具や火縄銃など、時代と共に移り変わっていく武具の変遷と芸術性を感じられるのは、柏原美術館ならではの特徴です。
刀剣・日本刀に関する企画展示を開催
柏原美術館では年に4回展示替えを行っていますが、それとは別に刀剣に関する企画展示も多く開催しています。
特定の刀剣に絞った展示もあれば、刀装具にフォーカスをあてた展示など、種類は様々で、刀剣の魅力を再確認することができます。
年3~4回開催されているので、定期的にサイトをチェックしておくのがおすすめです。
柏原美術館近くのおすすめ飲食店

岩国城にも近く、風情ある城下町となっている柏原美術館の近辺でお茶やお食事を楽しめるスポットをご紹介します。
光風堂
佐々木屋小次郎商店
瀧川
柏原美術館近くのおすすめ宿泊施設(ホテル)

旅行や観光の際に便利な、柏原美術館近くのおすすめ宿泊施設(ホテル)をご紹介します。
末岡旅館
岩国国際観光ホテル開花亭
広々としたお部屋でゆっくりくつろぎたい、という方におすすめなのが「岩国国際観光ホテル開花亭」です。すべての部屋が10畳以上あるので、荷物を大きく広げることもできます。
岩国や山陰の食材を使った懐石料理もおいしいと評判なので、ぜひ味わってみると良いでしょう。
白為旅館
柏原美術館と一緒に楽しみたいおすすめ観光スポット

柏原美術館と一緒に回りたい、おすすめの観光スポットをご紹介します。
吉香神社
吉川史料館
洞泉寺
まとめ
武家に焦点をあて、武具を中心に展示している柏原美術館は、戦国時代好きの歴女必見の美術館。甲冑などはもちろん、名刀を含む数多くの刀剣が展示されています。
また、年に3~4回開催される企画展示も、刀剣に関するものが多いのが特徴です。年に4回展示替えもされるので、何度足を運んでも新鮮な気持ちで楽しめるのが魅力となっています。
周囲には岩国城下町として、江戸時代の旧岩国藩主である吉川家にまつわる観光スポットが多数あるので、歴女の方におすすめです。ぜひ岩国への歴史旅行を計画してみて下さい。
コメント
コメント一覧 (27)
直江兼次の「愛」の兜とか、加藤清正の縦に長い兜とかも有名。細川忠興が兜作りを得意としていて注文が殺到していたという話も聞いたことがあるな~。
岩国美術館にある「割蛤張懸兜」は誰が作って誰の頭上にあったものなのか興味あるところだよね。岩国美術館のホームページを見てみたけど、記載がないようなので分かっていないのかも。でも、蛤に武将としての誇りを込めたような美しい兜なんだし、きっと名のある武将が身に着けていたと思うな!
小説の中では、近藤勇が新撰組局長として有名になったのち「近藤さんには本物の虎徹を持たせてあげたい」と沖田総司が本物の「虎徹」を贈っているけど、やっぱりもともと持っていた贋作の「虎徹」を本物と信じて持ち続けていたというエピソードが良かったなあ。
贋作を本物にしてしまうのが、近藤勇という人間の面白みかもしれないね。そんなに人気のあった本物の「虎徹」をぜひ見に行ってみたい!
カッコかわいいデザインが絶妙。
オススメですぞ。
何故近藤さんの虎徹が?
と思ったら、作品の一つが展示されていると言うことですね。
なんだかホッ^_^;
観光地として有名な岩国には、魅力的な美術館があるんですね。
訪れてみたいです。
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