真田宝物館には真田幸村所用とされている刀剣が!? - 刀剣ワールド
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真田家は、江戸時代に長野県松代の地で栄えた一族です。もとは現在の長野県上田市真田町地域を本拠地としていた豪族でした。真田一族としては「真田幸村」(真田信繁)が特に有名ですが、江戸時代に松代藩を築いた真田の宗家は、兄「真田信之」の家系となります。長野県長野市にある「真田宝物館」は、江戸時代から明治時代に至るまで松代藩に伝わってきた大名道具や刀剣などを収蔵・展示している、歴女や刀剣ファンには外せない観光スポットとなっています。
真田宝物館の魅力
真田宝物館では、真田家の歴史展示、及び企画展示の他、貴重な大名道具の展示があり、戦国時代から現代に至る歴史文化の移り変わりを体験できます。
館内ではボランティアガイドによる展示資料の説明や、当時の衣装や甲冑などの着用体験コーナー、オリジナルグッズの販売コーナーなどがあり、歴女や刀剣ファンの方なら、存分に楽しむことができる魅力いっぱいの博物館です。
真田宝物館の見どころ
歴女必見!真田幸村所用と伝えられている刀剣
刀剣ファン垂涎!真田家由来の刀剣が多数
真田宝物館には、真田家に伝えられてきた貴重な刀剣が多数収蔵されています。
国の重要文化財に指定され、武田信玄と武田勝頼の2代に仕えた戦国武将「真田信綱」が用いたとされる「青江の大太刀」や、真田昌幸が朝鮮出兵の恩賞として豊臣秀吉から拝領したと伝わる「三原の刀」など、刀剣好きな方や真田家ファンである歴女の方には垂涎となる収蔵品が多く、見応え満点です。
そのなかでも、特に注目したい来歴を持つ刀剣が、青江の大太刀と呼ばれる「大太刀(青江)銘備中国住人○○」。
茎に刻まれた銘の最後の部分はかすれて判読はできませんが、「真田家譜」によると「青江貞次の鍛えたる三尺三寸余りの陣刀」という記述があり、備中青江派貞次の作と伝えられています。
持ち主であった真田信綱は、父・真田幸隆と共に「武田二十四将」に数えられる武将です。武田家における信濃先方衆筆頭家格の武将として、華々しい活躍をしていました。
武田信玄亡きあと、真田信綱は武田勝頼の代で長篠の戦いに臨むことになり、騎馬武者としてこの大太刀を振るいながら敢闘するも、あえなく討ち死となります。
遺骸と共に信濃に帰還したこの大太刀は、物打ちと呼ばれる刃先部分に大きな刃毀れがあったのですが、そのまま研ぎに出されることなく真田家で保管。現代に至るまで、刃毀れしたままの状態であり、戦場帰りのその姿が代々伝えられてきた貴重な名刀です。
刀剣に関する特別展を開催
真田家伝来の品を多く収蔵展示している真田宝物館では、その収蔵品を活かした特別展を不定期に行っており、特に真田家に由来する刀剣に関する特別展示は、刀剣女子に非常に人気が高くなっています。
また貴重な歴史資料を観られる機会であるため、歴女の方であればイベントスケジュールは常にチェックしておきたいところです。
甲冑ファンも大満足!真田家伝来の具足2領
刀剣ファンだけではなく、甲冑ファンの方にとっても真田宝物館は見逃すことのできない博物館です。
甲冑においてまず注目したいのが、真田昌幸の長男で関ヶ原の戦いの際に父、弟と袂を分かち初代松代藩主となった「真田信之」の所用とされる具足。
真田信之は、歴女に人気の高い小松姫の夫としても有名な武将ですが、着用していた着物などから非常に大柄な人物であったとされています。そんな真田信之が身に付けていたと伝わるのが、「萌黄絲毛引威二枚胴具足」という甲冑です。
室町時代以降、武具に自分好みの意匠を施すことが流行となり、なかでも兜は形状の変化を生み出しやすいことから、様々な形の変わり兜が作られてきました。真田信之所用とされる具足の兜は、中国で用いられていた冠を模して造られた「唐冠」(とうかんむり)という形になっています。

この唐冠というスタイルは、兜の形容としてはとてもオーソドックスなタイプですが、まず被り物として自然な形であるという利点があり、また戦いに際しても実用的でもあったため、安土桃山時代に大変流行した形状です。
実用性が重視されているこの兜ですが、真田ファンならぜひ観てもらいたいポイントがあります。それは、兜のあちこちに真田のシンボルである六文銭のデザインがあしらわれていること。
「嬰」(えい)と呼ばれる突き出た耳のような部分があり、そこが透かし彫りになっているのですが、よく観るとその中心部分が六文銭となっています。兜だけでなく、胸部分や籠手などにも六文銭を見付けることができるので、近くで観覧する際に探してみてはいかがでしょうか。
また真田昌幸所用と伝わる「昇梯子の具足」もあり、こちらの具足は胴に描かれた斜め梯子の絵柄が目を惹く品となっています。長久の意味を表している昇梯子のデザインは真田昌幸の代名詞となっており、現代で描かれるドラマで真田昌幸が登場する際は、セットとして映り込むことも多い象徴的な具足です。
ミュージアムショップには真田グッズがいっぱい!
展示資料を観覧し終えたあとに、ぜひ寄っておきたいのがミュージアムショップ。宝物館所蔵資料を題材にしたグッズが勢揃いしているので、真田宝物館を訪れた記念として思い出に刻まれる品を入手できること間違いなしです。
こちらのショップの目玉商品となるのが、「青江の大太刀 実物大ポスター」。23×143㎝の実寸大であることが最大の魅力で、ひしひしと伝わってくる刀剣の迫力をいつでも楽しむことができます。
縮緬肌(ちりめんはだ)とも呼ばれる備中青江派の特徴が良く表れている美しい地鉄や、刃毀れしている様子までじっくりと観察できるので、刀剣ファンならぜひ持っておきたい一品。
その他にも魅力的な真田グッズが多数揃っていることや、過去に企画された「真田×刀」といった特別展示の図録などの書籍も入手できるので、刀剣ファン、真田ファンのどちらも楽しむことができるショップなのです。
真田宝物館近くの城下町おすすめ飲食店

松代城下町として栄えた、長野市近辺で食事を楽しめるスポットをご紹介します。
梅田屋
「梅田屋」(うめたや)は地元で有名なお食事処で、定食屋と割烹の中間のようなお店です。
冠婚葬祭や宴会なども対応しており、お食事も新鮮な食材を用いた豪華な物から、手軽に楽しめる定食まで様々ですが、店頭にも看板を掲げているうなぎが自慢の逸品のお店となります。
日暮し庵
「日暮し庵」(ひぐらしあん)は、真田宝物館からすぐ近くにあるお蕎麦屋さんです。
歴史ある城下町なだけあって武家屋敷風の外観が特徴的で、建物の一部は160年近くも前からの物を使っており、昔ながらの雰囲気が観光客の支持を得ています。名物となっている香りの良いお蕎麦に松代特産のとろろと麦飯のセットが人気です。
樽鮨
「樽鮨」(たるずし)は、真田宝物館のすぐ目の前にある老舗のお寿司屋さんです。新鮮な魚介類を使ったお寿司は非常に美味で、ランチタイムには地元の方だけでなく観光客も多く賑わっています。
お寿司以外にも天ぷらや長芋を使った一品料理などもあり、居酒屋としての面も持ち合わせてお酒も楽しめるお店です。
真田宝物館近くのおすすめ宿泊施設(ホテル)

旅行や観光に便利な、真田宝物館にアクセスしやすいおすすめ宿泊施設(ホテル)をご紹介します。
ロイヤルホテル長野
国民宿舎松代荘
「国民宿舎松代荘」(こくみんしゅくしゃまつしろそう)は、黄金色の天然温泉が楽しめる日本旅館です。
歴女必見の館内ロビーは武田信玄にちなんで風林火山をイメージしたデザインになっており、客室は和室だけでなく洋室も完備されているため、好みや人数に合わせて選べます。
毎分740リットル自噴する天然温泉が身体を癒し、四季の彩りが美しい日本庭園の眺めが心を癒すくつろぎの空間です。
旅館定鑑堂
「旅館定鑑堂」(りょかんていかんどう)は創業200年という城下町ならではの歴史を持つ老舗旅館です。
旬の地元食材を使った料理は1品1品に手間暇をかけ、味だけでなく食事のバランスや健康を考慮しており、定鑑堂のおもてなしの心を体現しています。
真田宝物館と一緒に楽しみたいおすすめ観光スポット

真田宝物館へ行ったならぜひ一緒に回りたい、おすすめ観光スポットをご紹介します。
大英寺
「大英寺」(だいえいじ)は、真田信之が正室・小松姫の菩提を弔うため建立したお寺です。
小松姫の肖像画をはじめ、念持仏や摩尼宝珠、懐刀など、歴女にもファンが多い小松姫ゆかりの品々が残されています。
長国寺
「長国寺」(ちょうこくじ)は、真田一族代々の菩提寺として創建されたお寺です。
真田信之の祖父・真田幸隆が「真田山長谷寺」(しんでんざんちょうこくじ)を建立したことに始まり、真田信之の松代移封に伴って現在の場所へと移転された際に、お寺の名前も長国寺と改められました。
梅翁院
「梅翁院」(ばいおういん)は、真田信之が、側室である右京及びその両親の菩提を弔うために創建したお寺です。
敷地内にあるお休み処では参拝で疲れた足をゆっくりと休ませることができ、おやきやお漬物でお腹も満足できるスポットとなっています。
まとめ
真田宝物館では真田家ゆかりの貴重な刀剣や甲冑を展示しており、特に刀剣についての特別展示やイベントが歴女の方に非常に人気です。
また、松代の街並みは城下町として江戸情緒の残る貴重な建築物も多く残っていますので、歴史旅行には最適な観光地となっています。
コメント
コメント一覧 (21)
遠方から行くなら1日あけておいて、周辺にある場所と合わせて観光するのがおすすめ!文武学校と象山記念館、そして真田邸の3箇所セットの入場券はとてもお得な値段だから、全部行く予定があるなら買っておいた方がいいよ。特に真田邸は、映画で見るような昔のお屋敷って感じで、まるでタイムスリップした気分になれるんだ。江戸時代末期に、松代藩9代藩主の真田幸教が建てた物なんだって!
真田宝物館は東京から長野駅まで2時間くらい、長野駅のバスに乗って30分位で合わせて2時間半~3時間くらいだから、首都圏にいる人なら日帰りでも行ける場所だね。
そんな真田幸村は関ヶ原の戦いの後、逃げ延びた地で「真田紐」という織物を広めたそうです。真田家独特の織り方をした丈夫な紐で、生活にも戦にも使われていたとか。千利休が茶道具に使っていましたし、当時の宮中でも使われていたなんて素敵だと思いませんか?真田紐を使った戦法もあって、相手の刀に巻き付けて刀を奪い取ったり、相手の体を縛ったりできたというエピソードもあるほどです。真田宝物館の刀にも真田紐が使われているかもしれませんね。
ウサギの耳みたいですね〜。
グッズの量が多くて良いですね!
実物見てみたいなぁ!
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